5月20日、先日の工場見学を受けて、
IAMASの学生さんによるモチーフワーク発表会がありました。
今回の発表会は、「新しい工場を考える」モチーフワークで
現場の人たちを含む多様な人たちとの対話を通して、
ものづくりを、産業、政治、社会、文化との関わりから捉えながら、
現状の資産(工場、人、技術、伝統、イメージなど)を活用した
新しいサービス(体験、プロダクトなど)を提案して頂く企画です。
発表会のタイトルは、
いきいきわくわくワンダーエドランド
・会社概要
工業用刃物、機械部品を作っている会社
社内一貫生産を行っている
近隣に住宅街がある
3つの大きな棟と4つの小さな棟がある
敷地の一番奥には池、桜があり、自然が多くある
・企画の背景
①工場と言う空間の特殊性
工場の中に機械がずらっと並んでいる光景は
僕らにとっては面白味がありました。
反面、大きな空間に対し外と区切られているので
建築的な閉鎖性にも面白味を感じました。
②日常と同化した工場
住宅街があり近くを小学生が歩いている。
通学路として歩く小学生にとって、
右手側にエドランドあり、その逆側が住宅ある。
彼らにとっては、日常と化した様な光景に
なっているのではないかと思います。
そのことも考えると、
もう少し、周辺に住んでいる人を巻き込むと
面白い企画になるのではないかと思います
③敷地の広さ
サッカーコート1.3倍
庭のような環境も備わっている
④空間として本来の用途と異なる目的として使用されている活用事例
廃工場の撮影スタジオ
電車内をクラブ空間
工場を一般開放してお祭り
・企画概要
「いきいきわくわくワンダーエドランド」
この言葉は、エドランド工業のHPの求人ページに書いてある内容です。
無機質な建物であり薄暗くて広い敷地の中に
沢山の機械が並んでいて、色々な音が奏でられている。
僕らにとってはそこはワンダーランドのような空間です。
しかし、工場の外からはワンダーランドは伝わらない。
無機質で閉鎖的に感じると思います。
逆にそれが魅力的でもあるのですが・・・。
工場のワンダーランド感を外からも実感出来たら良いのではないか?
さらに、エドランド特有の要素を生かせたらより良いと感じます。
そこで、工場は物を作る場所という認識を止めて、
工場の中で何ができるか?を考えてみました。
①公園
(憩える空間を開放的にする)
②工場コンパ
(機械の性能、部品の特徴なども語りあう)
③カートレース
(大きい敷地を生かす)
④マシンshowスペース
(show仕立てで魅せる。例えば、廃材を使った影芝居など)
⑤工場カラオケ
(工場ならではの反響を楽しめるかも)
⑥熱処理BBQ
(熱処理の火、熱を生かす)
⑦マシンナイトクラブ
(工場で鳴っている音を音楽と捉えてクラブ化)
工場を楽しい場所として提供するだけではなく
職人さんも協力してもらって
機械を使ったパフォーマンスをしたりで
工場のワンダーを感じながら
普段工場で何が行われているかを知ってもらう
工場を開放的な空間にして
隠れているわくわくを顕在化だけでなく
魅力的なワンダーな要素を拡張して魅せたい
そんな企画です。
・この企画に対する私たちの感想
私たちは、物を作って売って利益を出す
その作業ををずーっとやって来た会社です。
逆にその作業しかやってこなかった会社です。
正直このような企画にビックリしました。
しかし、私たちの頭では全く思いつかない様な企画でした。
特に、工場の音を音楽と見立てる発想は
素晴しい発想だと感じましたし、1つの音楽として成立していました。
実際に実現できるかどうかは分かりませんが、
私たち自身の可能性を拡げて頂けたかなと感じています。
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