関の工場参観日が日本刃物工具新聞の記事になりました。
以下掲載本文
関の工場参観日 ものづくりの魅力を”体感”
刃物関連10社など工場開放
企業は人材確保に向けPR活動
来場者数約3800人
関市内の事業所が工場などの生産現場を一般公開するイベント
「第3回関の工場参観日」
(主催=関市、後援=岐阜県関刃物産業連合会など)が、
8月24日から27日までの4日間開催された。
総来場者数は、前年より200人多い約3800人。
「関の工場参観日」は、関市の誇る刃物産業をはじめとする
各種事業所の高い技術力、高品質な製品づくりを
直に体験してもらい、また個性ある経営者や職人と接し、
事業所や製品知識を深めてもらうことを狙いにしている。
参加者は工場見学やワークショップ体験などを通じ、
関のものづくりの魅力を体感。
一方、事業所側は特に就職活動中の学生に、
人材確保に向けた自社のPR活動を積極的に行った。
地場産業の刃物製造をはじめ、金属加工、印刷、運輸、
食品製造など前年より2社増の合計27事業所が工場を開放した。
このうち刃物関連企業は、㈱石川刃物製作所(初参加、刃物製造)、
㈲エドランド工業(機械刃物製造)、㈱佐竹産業(刃物製造)、
㈲志津刃物製作所(刃物製造)、長谷川刃物㈱(刃物製造)、
フェザー安全剃刀㈱(金属製品製造)、
福田刃物工業㈱(工業用機械刃物製造)、
丸章工業㈱(刃物製造)、㈱ヤクセル(刃物製造)、
義春刃物㈱(刃物製造)の10社。
㈱石川刃物製作所は刃物用革ケースのヌメ革を使った
オリジナルキーホルダーづくり、
㈱佐竹産業と丸章工業㈱は包丁研ぎ体験、
㈲志津刃物製作所はチーズナイフの組み立て、
長谷川刃物㈱はハサミの仕組み体験、
義春刃物㈱は鉛筆削り体験など―
のワークショップをそれぞれ行い、
大勢の参加者が製作などを楽しんだ。
また、会期中、関市文化会館のインフォメーション会場には
参加事業所の製品が展示紹介されたほか、
名古屋工業大学の学生の指導下、
市内事業所製のダンボールカッターを使い、
オリジナルのヘルメットを作る「セキ・アルキメットプロジェクト」
のワークショップが行われ、約30組の親子連れで賑わった。
さらに、大垣市の情報科学芸術大学院大学の
IAMAS(イアマス)のモチーフワーク成果発表展示が初めて行われ、
同学生が5つの事業所を事前に工場見学し、
各事業所の今後の課題や期待、
そして可能性について学生の視点で提案したものが、
パネルや映像で紹介され、来場者の関心を集めた。
また、今回の大きな特長として、
不特定多数の人からインターネット経由で
小口資金を調達する「クラウドファンディング」が初活用された。
クラウド(群衆)ファンディング(資金調達)は、
投資された小口の資金に対して、お金ではなく、
工場自慢の逸品などのモノやサービス、
職人がつきっきりでモノづくりをレクチャーしてくれる
プレミアムな職人体験で返す(リターン)もの。
工場参観イベントでクラウドファンディングを導入したのは
関市が全国初で、注目された。
目標金額20万円に対して、最終的に約26万円が集まった。
支援資金は、工場参観日の運営費のほか、
参加事業所のワークショップの材料費や人件費に充てられた。
クラウドファンディングの継続について、
関市商工課では「前向きに考えたい」と話している。
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