新サービス「刃物のお悩みベストアンサー」関し、
中日新聞に掲載して頂けました。
いつもの刃物だけの取材とは違い、
会社の歴史とか、自分自身の歴史とか思いとかを
深堀りして頂き、非常に楽しい取材でした。
以下掲載本文
Seki-Biz発
中濃企業の挑戦!
エドランド工業(関市)
ニーズ聞き試作、新サービス開始
厚さわずか0.25ミリの刃物を作る技術がある。
1919年創業の機械刃物製造「エドランド工業」(関市下有知)は、
縫製など機械の中で使われる刃物を作り、取引先に卸す会社だ。
材料選定から熱処理、刃付けまで全工程を自社で行う。
そこに新規の顧客から相談を受け、最適な刃物を提案するサービスが加わった。
大企業との取引が約4億円の年間売り上げの9割を占める同社。
ただ、営業担当の久保有希さん(34)によると、
大手からの受注は徐々に減ってきているという。
有希さんは久保公司社長の長男。
会社を継げと言われたことは一度もなく、
京都の大学院を卒業して建設会社に勤めたが、
「エドランド工業を途絶えさせてもいいのか」と自問し、
三十歳で関に戻ってきた。
その時に社長に掛けられた言葉を今でも覚えている。
「大企業にはもう頼れんぞ」
会社には営業ノウハウがなく、顧客を開拓するすべがない。
そこで有希さんが思い付いたのが、専用ホームページ(HP)を立ち上げ、
客の方から寄せられるニーズを聞くという方法だった。
昨年初めごろにHPを開設すると、月に相談が数件来るように。
機械が古く刃物が廃盤になっていたり、壊れて替えが必要になったり。
ニーズに合った製品を試作する業務が求められた。
関市ビジネスサポートセンター(Seki-Biz)を利用したのは
「とりあえず行動しているけれど、本当にこのやり方でいいのだろうか」
と思ったからだ。
数回訪れて試作業務の話をスタッフに説明。
すると自分自身も頭に中が整理できてきたという。
刃物の鋼材選びや厚さ、形状などに幅広く対応できるという
強みを打ち出してサービス内容を磨き
正式にリリースを先月出したことで、相談数も増えてきている。
「武士と刀匠のように、会社と顧客がお互いに尊敬し合える関係を築きたい」
と考える有希さん。
目標は試作を経て、新しい顧客に継続的に注文を出してもらえるようになることだ。
「お客さんは何をどう切る刃物を求めているのか。
社内でできることを増やしていきたいと思っています」
(大野雄一郎)
以上掲載本文
Tweet
こちらの記事もどうぞ!
- 伊東豊雄氏セミナー(2016年7月29日 中日新聞)
- 工場参観日の告知(2015年8月5日 中日新聞)
- 関の誇る仕事 間近で(2017年8月24日 中日新聞)
- 工業用機械刃物オーダーメードで顧客開拓(2016年12月23日 日刊工業新聞)
- 関の仕事人 見て回って(2017年8月22日 中日新聞)