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河内国平,真鍋昌生(2003)『刀匠が教える日本刀の魅力 (目の眼ハンドブック)』里文出版.

   

・備忘録

現役の刀匠が書いた本との事で期待して読んだが、
刀匠の言葉はごく一部で、他の日本刀に関する知識は
世の中に数多ある本と大差はなかった。
『刀匠が教える日本刀の魅力』は正直言い過ぎな感。

・前文

鉄の命

日本刀を見て、あなたはなにを感じますか?
冷たい感じ・・・、怖い・・・、斬られたら痛そう・・・。
そんなふうに思う人が多いかも知れません。
たしかに、日本刀は、武器として人を斬るために使われた歴史があります。
古代から、刀が、戦争に使われる道具だったことはまちがいありません。

しかし、それだけではありません。
日本刀は、武器でありながら美しさがあります。
世界の刀のなかには、金や宝石などで飾られた美しい刀もありますが、
日本刀は、刀となった鉄そのものがたぐいまれな美しさをたたえているのです。

「鉄なんかキレイなはずがない」
そう思うひとがいるかも知れません。
たしかに、身近にあるハサミや庖丁などの鉄を見ても、
たいして美しくはありません。
ただのっぺりとして、冷たい感じがするだけです。
日本刀に使ってある鉄は、まるで違っています。
博物館などで刀を見ることがあったら、できるだけ近寄って、
よく見つめてください。目を上下、左右にゆっくり動かして、
光がどう反射するかを見てください。
よい刀の鉄は、青く冴えていて、明るく、やわらかく、光を反射します。
雲のようなおぼろな模様が浮かび上がって見えることもあります。
日本刀をよく見ると、「白い刃」の部分と、
やや黒味を帯びた「地」の部分があることがわかります。
その「白い刃」と「地」の境が刃文と呼ばれ、
山の形や波の形や花の形などの模様があることがわかるでしょう。
また「地」の部分には、木目と板目などの模様も見られます。
これは、鉄を何回も折り畳んで鍛えたためにできた薄い層なのです。
樹木の年輪にも似たこの模様があるからこそ、日本刀は折れず、
曲がらず、よく斬れて、しかも美しくなるのです。
そんな作り方をしている刀は、世界中でも日本刀以外にありません。
刀鍛冶は、長い時間をかけ、真っ赤に焼けた鉄を何度も何度も
折り畳んで鍛えることによって、鉄を強く美しく仕上げます。
気の遠くなるようなその作業は、鉄に命を吹き込む仕事だともいえます。

古来、日本刀は、戦争のための武器であり、また、
神にささげる宝物としての意味をもっていました。
いま、刀は、美術品として博物館などで展示されていますが、
絵や彫刻を見るのとは、やはり少し違う気持ちが、
あったほうがよいかも知れません。

刀は、それを手にした人の気持ちによって、どんな使い方もできます。
悪い心の人が持てば、罪のない人々を傷つける凶器になります。
逆に、善良な人が凶悪な悪漢から身を守る武器ともなります。
使う人の心しだいで、良い道具にも悪い道具にもなってしまうのが刀です。
難しい言葉でいえば、「破邪顕正」。
よこしまで邪悪なものを破り、正義をあらわす。
それが日本刀に秘められた力です。
見ていてちょっと怖い気がするとしたら、あなたは、
日本刀のそんな力を敏感に感じ取っているのです。

いま、わたしたちが、日本刀を使うことはありません。
道具としての刀の役割は、ほとんどないと言ってもよいでしょう。
それでも、一振りの日本刀を見れば、それを鍛えることに、
生きることのすべての力をそそいだ刀鍛冶の姿が浮かび上がってきます。

日本刀を見るときは、ぜひ、そんな気持ちになって見てください。
そうすれば、あなたも、道具としての「用」が、
すばらしい美術品にまで高められた日本刀の魅力にひかれることでしょう。

・目次

1.日本刀 QアンドA

2.刀の上手な手入れと見方

3.歴史の中の日本刀物語

3-1.宮本武蔵-櫂の木刀
3-2.佐々木小次郎-備前長船長光
3-3.近藤勇-長曾祢虎徹
3-4.坂本竜馬-坂本竜馬の愛刀
3-5.西郷隆盛-西郷隆盛の愛刀
3-6.勝海舟-水心子正秀

4.日本刀のできるまで

5.刀匠の仕事

6.日本刀と刀匠の魅力

6-1.本阿彌光悦 刀と茶碗 樂吉左衛門
6-2.日本刀に「近づく」ために 内藤直子
6-3.河内國平刀匠の魅力、なぜ写すのか 宮田昌彦
6-4.修業時代とこれから 清田裕希
6-5.鍛冶屋の女房 河内あや子

7.あとがき

8.付録

8-1.図解 日本刀の製作工程
8-2.参考資料
8-3.宮入一問系図
8-4.刀剣を鑑賞できる全国の美術館・博物館

・著者

河内國平 かわち くにひら
本名:道雄。第十四代刀匠河内守國助次男。
1941(昭和16)年、大阪生まれ。
関西大学法学部卒
橿原考古学研究所古代刀剣研究会委員
七支刀、稲荷山鉄剣、藤ノ木古墳出土大刀、剣等復元
(財)日本美術刀剣保存協会新作刀展無鑑査
奈良県卓越技能者選定
東京藝術大学大学院美術研究科非常勤講師
奈良県無形文化財保持者
師 宮入昭平(行平)、隅谷正峯

作刀作品収蔵博物館、神社等
大阪歴史博物館・橿原考古学研究所附属博物館・富士美術館
関西大学博物館・メナード博物館・二上山博物館
日南町美術館・和鋼博物館・大東市立民俗資料館
伊勢神宮・熱田神宮・香取神宮・湊川神社・平野水分神社

真鍋昌生 まなべ まさお
号:井蛙(せいあ)。
1955(昭和30)年、香川県生まれ。
奈良教育大学特設書道科卒。篆刻家。
日本篆刻家協会常務理事、大阪府立三国高等学校教諭
(財)日本美術刀剣保存協会会員
師 梅舒適

著書
『もうひとりの熊谷守一』(里文出版)『超かんたん篆刻』(芸術新聞社)
『来楚生篆刻秘法』(二玄社)
秋野不矩・上村淳之・小松左京・堺屋太一・清水公照
竹村健一・田野辺道宏・津本陽・唐招提寺・中河与一
長嶋茂雄・原辰徳・藪内佐斗司、他各氏の用印を製作

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