・備忘録
現代に生きる刀鍛冶について、山本兼一さんが書いた本なので、
刀鍛冶の日々の「想い」が読み解けるかと思って
非常に期待して読んだが、「想い」に関する部分が少なかった。
どちらかというと、師匠宮入昭平への「想い」が強かった。
現代の多くの刀鍛冶に対し、大きな影響を与えている、
刀匠「宮入昭平」さんについて深く調べてみようと思った。
・目次
1.仕事はへたがいい
1-1.一冊の本が人生を変えた
1-2.仕事はへたがいい
1-3.職人はすべて同列
1-4.教えられなくても自己鍛錬する
1-5.勝手に置くな、元のところへ戻せ
1-6.道具も弟子も女房も信頼が大事
2.人間国宝、宮入昭平師からもらった無形の財産
2-1.千日の勤行よりも一日の名匠
2-2.三年褒めれば駄目になるよ
2-3.金を残すは下、名を残すは中、人を残すが上
2-4.できの悪い弟子ほどかわいい
2-5.父が嫉妬した師弟関係
2-6.本物は本物を知る
2-7.「今やらねばいつできる。わしがやらねば誰がやる」
2-8.控えめな人づき合い
2-9.誰からでも学ぶ
2-10.薪にくべられた賞状
2-11.職人は借金をするな
3.懐の深さ
3-1.「決心」と「欠心」
3-2.自由鍛冶の収入
3-3.自由鍛冶の懐具合
3-4.刀の値段
3-5.材料費
4.弟子の育て方
4-1.物から教わる、人から教わる
4-2.若いうちは自己アピールするな
4-3.準備がいいと、手際がよくなる
4-4.努力と辛抱のできる人は素質がある
4-5.秘伝はない、すべて見せればよい
4-6.作っているからこそ分かる
4-7.「構え」と「心」
5.故きを温ね新しきを知る
5-1.道具は手の延長である
5-2.炭切り三年、向鎚五年、沸かし一生
5-3.五感をすべて使って鉄を見る
5-4.弟子と親方ならではの息づかい
5-5.力のある風を送り、見えない鉄を見る
5-6.刀で見る鎌倉・室町時代
5-7.美術品、あるいは伝統工芸としての刀
5-8.伝統ではなく「職人」を守る
5-9.頂点に上り詰めた男の孤独
5-10.弟子の作品には辛い点をつける
5-11.白い河内と黒い河内がいる
5-12.「正宗」「一文字」との闘いや!
・著者
山本兼一[やまもと・けんいち]
1956年、京都府生まれ。同志社大学卒。出版社勤務を経て作家に。
1999年、『弾正の鷹』で小説NON短編時代小説大賞を受賞。
2004年、『火天の城』で松本清張賞を受賞。
その後、2009年には『利休にたずねよ』で直木賞を受賞。
ほかの主な著書に『雷神の筒』、『ジパング島発見記』、
『信長死すべし』、『命いらず名もいらず』などがある。
河内國平[かわち・くにひら]
1941年、大阪府生まれ。
関西大学卒業後、24歳で人間国宝の刀匠、宮入昭平に弟子入り。
その後独立し、奈良県東吉野に鍛冶場を設ける。
47年間、刀鍛冶一筋に生きる。奈良県の無形文化財保持者でもある。
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- 山本兼一(2015)『おれは清麿』祥伝社.
- 山本兼一(2009)『いっしん虎徹』文芸春秋.
- 河内国平,真鍋昌生(2003)『刀匠が教える日本刀の魅力 (目の眼ハンドブック)』里文出版.
- 〇向上心を持って仕事に取り組む(やる気ネタ)
- 〇自分の普通と他人の普通(言葉ネタ)